坊です。
11月の半ば頃、どうもウンチの形がおかしい。
小判のように平べったく、量もほんのちょっと。
そのうち、いきんでもいきんでも出なくなり病院へ。
前立腺癌の疑いと診断されました。
週明けに、川崎の高度動物医療センターへ連れて行った時は、もう尿も出なくなっていました。
多摩川沿いにあるこの病院、とてもきれいで、動物病院とは思えないほど。
ここはいわゆる二次診療で、ほとんどの動物は重篤な子ばかり。
坊もそのうちのひとり。
待合室で名前を呼ばれるのですが、
「高橋さん、高橋ヤンキーちゃん、第一診察室へお入りください」とか、「山口ポテトちゃん」とか、「佐藤ワン吉さん」とか。
わんこやニャンコの名前は、飼い主があれこれ考えて付けた愛情あふれる名前ばかり。みんな深刻な病気を抱えているものの、このコールには思わず飼い主さんたちの顔が少しほころんだ。
そして坊の番。
レントゲンやエコー、組織検査など、人と一緒のような検査です。
検査を待つ間、医師に言われた2つの前立腺癌のうちの、進行のゆるやかな方であってほしいと願いながら多摩川沿いを歩いて待っていました。5時間ほど。
ところが、
なんと、癌のようなものだと思われていた塊は、壊死してしまった組織が剥がれてゴミのように溜まっているのかもしれないと。それが腫瘍に見えているのかも、と。
去年は、脳腫瘍の疑いと言われ検査して、結果はシロ。
今年は前立腺癌の疑いで…。
本日、医師から連絡を受け、
結果はシロでした!
坊の運の強さ?
ウンチがのし餅のようになる程、前立腺が大きくなって直腸を圧迫していたのですから、どんなにか苦しかっただろうに、それでも、
この食欲!
これですね。この子の強さは。
「僕、まだ生きる気満々ですから!」と言わんばかりの食欲。
動物は、最後の最後まで生きる気満々なんですね。
食べること。眠ること。そして、愛情を持つこと。
それが生きているということ。
なんですね。
人はなんやかやといつのまにか、高望みをしてしまう。欲を持ってしまう。かく言う私はその最たるもの。
坊を見習わなきゃ。
今日のような雲ひとつない青空のもと、深呼吸できる。
そのことが、とてつもなく幸せなんだとつくづく思った1日でした。
この満足そうなごちそうさまを、どうかもう少し見せておくれ!